2023年08月31日(木)
27番麻黄湯 [漢方製剤]
27番はまおうとう。
元気なお子さんの発熱の初期に出番がある漢方薬。
麻黄と桂皮(シナモン)と一緒になると、解熱、発汗作用がある。
杏仁は、咳止め。
甘草は、麻黄の副作用が強くでないように緩和する作用があり、他の生薬たちを調和する作用。 隠し味的な感じ。
風邪などのウイルス性の病気で熱がでたら、すぐに飲むと効果的で、孫っぴも熱がでたらすぐに内服。
でも、アデノウイルスや突発性発疹にはあまり効かない。
他には、赤ちゃんの鼻づまりにも有効。
味も比較的飲みやすい。
麻黄の主成分はエフェドリンで、交感神経刺激作用がある。
麻黄湯には麻黄が5gと多い量が入っているので、体力のない老人や高血圧、甲状腺機能亢進症、緑内障、前立腺肥大、心疾患の方は飲まない方がよい。
また、麻黄湯がインフルエンザに対してタミフルと同程度の効果があると以前から報告されている。
さらに、福岡大学の鍋島先生は、RSウイルス感染症に大きな効果が期待できると発表されており論文もある。
麻黄湯の中の、麻黄と桂皮が、RSウイルス表面のGタンパクに結くっつく。そうなるとウイルスが、人の細胞にくっつかないので、感染が成立しない。
さらに、RSウイルスを感染させたマウスに麻黄湯を5日間投与すると、肺炎が起こらず、ウイルスもほとんど検出されなくなることも確かめられた。
RSウイルスにはお薬がないので、早期に麻黄湯を飲むと効果が期待できるかもしれない。
Posted by さかざきひろみ at 19時21分 トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
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