さかざKIDSブログ

2024年03月28日(木)

46番 七物降下湯 [漢方製剤]

しちもつこうかとう。

これは、一番新しい、といっても昭和に作られた方剤。
漢方の大家の大塚敬節先生が、高血圧で眼底出血となり、失明寸前だったのだけど、自らこの処方を作って、その症状を治されたらしい。

画像(320x178)・拡大画像(640x357)

血虚の代表方剤である四物湯がまるまるはいっている。
これは、血のめぐりをよくして、止血効果のために用いたらしい。さらに、釣藤鈎は脳血管の痙攣を予防するために、黄耆は毛細血管を拡張して血行をよくするために、さらに黄柏は地黄が胃にもたれるのを予防するために用いたとのこと。

大塚先生は、これで、右目の失明を免れて、脳出血にもならなかったそう。

大塚先生曰く、この薬をもちいるコツは以下の4つ。
1)疲れやすく最低血圧が高い、
2)尿中たんぱく+のもの、
3)腎硬化症疑いの高血圧の人、
4)いろいろな漢方をつかっても良くならない人

だけど、小児科では、まず出番がない処方。
自分のために新しい漢方薬を作られたということがすごい。
そんなことができたらいいなあとつくづく思う。

Posted by さかざきひろみ at 18時25分   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

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