2009年01月29日(木)

熱型表 [診療]

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クリニックでお渡ししている熱型表

相変わらすインフルエンザだ。
港区、西区九条はA型が多く、西区の堀江のほうはB型が多い感じだ。
当院では、お熱のある人にたいてい熱型表をお渡ししているが、インフルエンザのように熱の上がり下がりの期間が長いときにはとても役にたつ。
インフルと診断されて、次の受診のときに書いて来て下さると、どのぐらいで登園できるか、病気の状態がどうか、もう治ってくるのか、肺炎を合併しているかもしれないなどと、熱型表からたくさんの情報がわかる。

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紙に、何時に何度と丁寧に書いて来て下さる方もおられるが、表にしたほうが一目瞭然で良いかもしれない。
これは私がよく説明するインフルエンザの熱型表。
タミフルもリレンザもない時代、ワクチン接種もしていないとこんな感じだった。
いったん下がるけど、その時にとても咳がひどくなってまた2つめの山がくる。
今は、いろんな薬があるのでインフルエンザの経過もさまざまだ。
学校保健法で、インフルエンザは解熱して2日間経過してからでないと登園できない。しかし、罹患して直ぐ解熱してもしばらくは感染力もあるので、私は少なくとも発症から5日間ぐらいは学校を休んでもらっていることが多い。

 実際の熱型表

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ワクチン接種 タミフル内服

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ワクチン接種 麻黄湯のみ


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ワクチン未接種 リレンザ投与

Posted by さかざきひろみ at 20時15分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 2 )

2009年01月24日(土)

インフルエンザ警報 [診療]

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 インフルエンザが猛威をふるっている。
殆どがA型で、感染症情報によるとA香港型らしい。
しかし、西区の一部の地域ではB型で学級閉鎖になっている。

 残念ながらインフルエンザワクチンを接種したお子さんも罹っているが、接種してない方に比べて、非常に軽症な感じがする。やはりインフルエンザワクチンはとても大切だ。
さらに今シーズン流行しているインフルエンザはワクチン株が有効とのことだ。

 治療については、様々だ。
@タミフルやリレンザ(5歳以上に適応がある)の抗インフルエンザ薬のみ
A抗インフルエンザ薬と漢方薬
B漢方薬のみ
C何もなし

もちろん、何も処方しなくても元気に治っているし、
また、タミフルはまずいので飲めなかったお子さんもいる。
また1歳未満と10代のインフルにはタミフルは使いにくい。

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 一般的な治療はタミフルやリレンザだけど、実際漢方薬を併用したほうが、すっきり治る感じがする。
麻黄湯はタミフルと同等以上の効果があるという報告もあるぐらいだ。
麻黄湯は、インフルエンザだけでなく、高熱のウイルス疾患すべてに有効で、実際抗インフルエンザウイルス作用や、ウイルスがだすサイトカインを抑制する効果もある。

高熱ですぐに外来にきて、インフルの検査をしたが、検査時期が早すぎて陰性。
しかしインフルが非常にあやしい。
麻黄湯を処方して、翌日解熱。
念のため翌日検査したところインフルA+のお子さんもいた。結局漢方薬のみで治癒。

ただ小さいお子さんは、タミフルDSもとってもまずく飲みにくいのに、さらに漢方薬も飲めとはちょっと言いにくくて飲めそうにないお子さんにはすすめにくい。

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錠剤が飲める大きなお子さんの場合は葛根湯なら錠剤があるので麻黄湯より少し弱いが、リレンザ+葛根湯の錠剤を処方している。
これが結構、好評だ。

他にも、インフルエンザのあとの微熱、ひどい咳、だるさ、食欲不振などにも効く漢方薬がたくさんある。

 タミフル耐性ウイルスに対しても、作用機序が違うので漢方薬の効果は期待でき、また新型インフルエンザの治療にも注目されている。

 もし私や私の家族がインフルエンザに罹ったなら、リレンザ+麻黄湯、
私の場合は即刻治したいので大青竜湯か。
主人は虚証なので麻黄湯でなく葛根湯か、疲れ果てていたら麻黄附子細辛湯か。

2年前娘がB型インフルに罹って非常に辛かったが、その時漢方薬について知っていたらもっと楽にしてあげることができたのにと後悔している。

 皆さんも、インフルエンザなんか罹らないにこしたことはないが、もし罹っても、お母さん方と話をして、その子にとって一番いい治療を考え、少しでも早く元気になってほしい。

Posted by さかざきひろみ at 17時45分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 2 )

2009年01月18日(日)

漢方ステップアップセミナー [漢方薬]

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師匠の千福先生と

今日は、漢方ステップアップセミナーに参加した。
講師の先生は、センプククリニックの千福先生と、
横浜朱雀漢方医学センターの熊谷先生だ。

1日がかりでじっくり漢方薬のお勉強。
今日のテーマは
「風邪疾患の完全マスター法」と
「痛みの完全マスター法」

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千福先生の実技診察 カメラ目線です

2人の先生のジョイントなので、考え方、診察の仕方はそれぞれに違って、またそれも勉強になる。
漢方薬というのは実に奥がふかい。
答えも1個ではなく、色々な考え方ができる。
そして、たくさんの処方があって面白い。
題目どおり、完全マスターとはいかないけど、たくさん得るものがあった。

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熊谷先生の実技診察

 今日のセミナーで市大硬式テニス部時代の後輩の八木くんに出会ってびっくりした。
しかも彼は港区でやぎクリニックで開業している。
港区の笹尾医院の出雲谷先生もテニス部の後輩。
二人とも可愛い?私の後輩だ。
懐かしかったわ。

Posted by さかざきひろみ at 17時17分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

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