2025年04月22日(火)
75番四君子湯 [漢方製剤]
しくんしとう。
胃腸機能改善の代表的な漢方薬。
元気がなく、体力低下している人の消化器症状に有効。
他の色々な漢方薬にそのまま含まれる。
漢方薬の基本骨格のひとつ。
四君子湯+陳皮・半夏=㊸六君子湯
四君子湯+四物湯+黄耆・桂皮=㊽十全大補湯
他にも加味帰脾湯にも含まれる。
また、補中益気湯や人参養栄湯にも四君子湯の一部が含まれる。
どちらかというと、四君子湯より六君子湯をよく処方する。
だけど、粉薬が飲めない人のために四君子湯には錠剤があるので便利。
急に気温があがって、ツツジが満開。
Posted by さかざきひろみ at 19時48分 パーマリンク トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
2025年03月27日(木)
74番 調胃承気湯 [漢方製剤]
ちょういじょうきとう。
便秘の薬。
大黄+芒硝を含むものは承気湯類。
気を承るという意味で、胃の熱を取り除いて気持ちがすっきりする作用もある。
単なる便秘薬だけではなく、メンタルもすっきり。
承気湯類は、他に桃核承気湯、大承気湯がある。
どれも便秘に有効。
大黄はセンノシド。
下剤の作用だけでなく、抗精神作用、抗炎症作用、抗菌作用、駆瘀血作用もある。
芒硝は、硫酸ナトリウム。
塩類下剤であり、腸壁での水分吸収阻害することによって便の水分量を増やして軟らかくする。
モビコール飲んでいても、いまいちのときに、浣腸は嫌がる。
そんなときに、漢方薬が飲めたら頓服で調胃承気湯。
虚弱な人、高齢者の便秘には、潤腸湯や麻子仁丸。
体力がある女性の便秘には桃核承気湯。
肥満傾向のあるがっちりタイプの便秘には、大柴胡湯や防風通聖散。
とりあえずの頓服には大黄甘草湯や調胃承気湯。
そんなイメージ。
3カ月健診の帰り、もう桜が咲いていた。
Posted by さかざきひろみ at 18時36分 パーマリンク トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
2025年03月18日(火)
73番 柴陥湯 [漢方製剤]
さいかんとう
咳がひどいときの漢方薬。
私も咳がでてひどくなりそうなときは必ず飲んでいる。
こじれた感染症に有効な抗炎症作用のある小柴胡湯(しょうさいことう)に小陥胸湯(しょうかんきょうとう)を加えたもの。
小陥胸湯はエキス剤にないけれど、胸がつかえている時の薬。
黄連が入っているので、これも抗炎症作用がある。
また、括楼仁(かろうにん)は、咳止め効果。
イメージは、経過の長い咳で、胸痛もあるタイプ。
以前、咳をしすぎて肋骨骨折もある方に処方して、著効したことがある。
千福先生は、咳喘息にとても有効と話されていた。
もちろん西洋薬との併用だけど、西洋薬でいまいちのときに併用する。
ただ、黄連が含まれるので、とっても苦いのが欠点。
柴陥湯+麦門冬湯、
柴陥湯+五虎湯など、色々組み合わせもOK。
Posted by さかざきひろみ at 19時10分 パーマリンク トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
【 過去の記事へ 】