2019年05月30日(木)

大切な睡眠

お子さんでも眠れない、寝つきが悪いなどの睡眠障害がある場合があり、時々相談される。
さらに、朝起きることができないお子さん。
これも、睡眠の質が悪い可能性がある。

お子さんにとって、睡眠が十分にとれていないと、発育発達に大きな影響を及ぼす。
もちろん、環境要因も大切だが、眠る力が弱い体質的な要因もあるそう。

お子さんにとって望ましい睡眠時間(米国睡眠医学会)は
生後4か月から11ヵ月 12−16時間
1−2才では11−14時間
3−5才10−13時間
6−12才9−12時間
13−18才では8−10時間 また大人は7−9時間とされている。
実際は、睡眠の質が良い人は、もっと短時間でも大丈夫。

厚生労働省健康局の健康づくりのための睡眠指針2014というものがある。

お子さんの場合は、朝起きたらすぐに日光を浴びる。
朝ごはんはとっても大切。
外で遊んだり、体を動かすことも大切。
就寝前3−4時間以内のカフェイン摂取は控える。
休日もいつもどおりの起床睡眠時間の方がよい。

そして、何といっても一番の問題はスマホやタブレット、パソコン。
寝る直前まで見ていると、良質な睡眠に必要なメラトニンが分泌されない。たとえ寝ても、睡眠の質がとても悪い。

できれば、寝る2時間前はしないほうがよい。
朝起きれずに学校を休んでしまう場合は、いっそのことスマホは辞めたほうがよい。
朝起きれない→学校を休む→暇なので1日中スマホやタブレット、ユーチューブ→夜眠れない
その悪循環。

私は睡眠時間をとても大切にしている。
そのために、何でも仕事は早めに片づける。
ぎりぎりになって睡眠時間を削るということだけは決してしない。
大人の場合は、ちゃんと眠るためには日頃から努力が必要だと思う。

良い睡眠は、身体も心も健康にしてくれる。

Posted by さかざきひろみ at 19時59分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

2019年05月28日(火)

まさか六君子湯が..... [漢方薬]

よく「○○に効く漢方ってありますか」と聞かれることが多い。
○○は 頭痛だったり、肩こりだったり、不眠、腰痛などなど。
実は、漢方薬は診察せずに病名や症状だけで、お薬を決めることはできない。その人の体質、生活環境、他の症状などによって、効く漢方薬は変わってくる。
同じ症状でも、人によって薬が違う。
それを難しい言葉で同病異治という。

例えば頭痛の場合は、
気圧の変化や雨降り前の頭痛は水のバランスが悪いので五苓散関連の薬。
緊張が強いタイプは、柴胡桂枝湯や抑肝散。 
月経関連は駆お血剤。
体質によって、当帰芍薬散や桂枝茯苓丸、または加味逍遙散で長年の頭痛が軽快した方も多い。

先日びっくりしたのは六君子湯が頭痛に有効だった11才のお子さん。
8才ごろ頭痛がひどく、CTは異常なし。
冷えたり、人ごみ、気圧の変化などで頭痛がおこる。

本人の雰囲気やお腹の所見は小建中湯が効きそうだけど、シナモンはきらいとのこと。
緊張が強そうだったので、柴胡桂枝湯から処方したが、いまいち。
とにかく食が細い、冷え症、少し水のバランスも悪そうなので、六君子湯を処方してみた。
これは美味しいと!
六君子湯を飲んでから食欲が増え、頭痛を言わなくなった。
こんなに長い間、頭痛を言わなくなったのは初めてとのこと。ごはんもよく食べるようになった。ほんとによかった。

六君子湯は、胃腸機能を改善して、身体を元気にする薬。
水のバランスも良くなるし、冷えも改善してくれる。
大人では、機能性ディスペプシアに良く処方されている。
そういえば、千福先生は失恋で食欲不振になったときに六君子湯がいいよと話されていた。
頭痛に有効とは、効能効果には書いていない。

今回のケースは、胃腸機能が回復して、食欲が増え、身体の気と水のバランスがよくなったのね。このまま元気になってね〜。
ちなみに、このお子さん、下痢がひどく、げっそりしたときには真武湯が効くらしい。
漢方薬には色々な手段があるから、ほんとに素晴らしい。

Posted by さかざきひろみ at 19時59分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

2019年05月25日(土)

大阪小児科医会総会・教育セミナー

本日は、年に1回の大阪小児科医会総会。
そのあとは、引き続き教育セミナー。

画像(180x135)・拡大画像(640x480)

総会はやっぱり難しい。
議案とか承認とか、収支予算とか、国会みたい。
こういう難しいことややこしいことを、担当理事の方々が一生懸命して下さるからこそ医会が成り立っている。
ありがとうございます。

大阪小児科医会賞は、今年は藤井先生の『在宅所にかかりつけ医事業」からみた小児在宅利用の考察』私も1例だけ、在宅のお子さんを引き受けたが、藤井先生にはほんとにたくさん教えて頂いた。しかもめっちゃ頼りがいがある。藤井先生がいらっしゃらなかったら、たぶんできなかった。

特別講演は近大小児科教授の杉本先生
『小児科医が支える「人生100年時代」』
子どもたちの誰もが経済事情にかかわらず夢にむかって頑張ることができる社会、それには心身ともに健全であることが必要。小児科医がそんな子どもたちのためにできることについて、とてもわかりやすく、ためになるお話しだった。

終了後は懇親会。

いつもたくさんお世話になっている先生方とゆっくり話ができた。
兵庫県だけど、大阪小児科医会に入会したパパも参加。
私が参加するので、今日の晩御飯がないので食べにきた。
おなかいっぱいになって、嬉しそう。
でも、パパまた痩せたなあ。

画像(240x162)・拡大画像(640x432)

Posted by さかざきひろみ at 21時00分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

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