2014年07月26日(土)
熱中症 [診療]
仕事中クーラー漬けの私は、逆に外にでたときほっとする。
だけど、ずっと外にいる方は本当に大変。
ニュースでも毎日熱中症の話題。
熱中症とは気温の高いところにいることによって、体温調節することができなくなって、体に色々な障害がおこる状態。
小さいお子さんは体温の調節機能が未熟なため熱中症になりやすい。
熱中症は次の4つに分類される。
@熱失神 皮膚の血管が拡張して血圧が低下して、脳への血液が減少するために、めまい,立ちくらみ、失神がおこる。
A熱けいれん 大量の発汗で血液のナトリウム(塩分)が低下し筋肉の痛み、こむら返り、硬直がおこる
B熱疲労 大量発汗で脱水症状となって、頭痛、吐き気、倦怠感がおこる
C熱射病 体温の上昇に体が対応できずに、脳の体温調節機能に異常をきたした状態。意識障害やショック症状、全身けいれんをおこし最も危険な状態。
お子さんの熱中症を疑うポイント
顔が赤くほてっている
ふれると体が熱い
皮膚が乾燥気味
赤ちゃんの場合、泣き声が弱々しい 泣かない
おしっこが少ない
ぐったりしている だるそうにして動かない
おっぱいやミルクを飲まない
吐いてしまう
頭痛や気持ち悪い、くらくらすると訴える
のどが渇くとさかんに訴える
いつもより汗をかいている。
以上のような症状があったら、
すぐに涼しいところへ移動する。
衣服をゆるめて、氷やぬれタオルで体を冷やす
水分と塩分を補給する。
保冷剤や冷えたペットボトルなどがあれば、頸部、腋の下、大腿の付け根などを冷やすと効果的。
ぐったりして、意識がしっかりしないときはすぐに医療機関への受診が必要。
予防は
高温の環境に注意を払う
ベビーカーに乗っている赤ちゃんや小さいお子さんは大人よりも地面に近いところにいるので、より高温になりやすい。できれば日差しと照り返しの強い時間の外出はさけたほうがよい。
また、たとえ短時間でも、絶対に自動車の車内にお子さんを残したままにしない。
十分な水分補給
のどの乾きを感じる前に少しずつこまめに補給するのが大切。通常の短時間の外遊びぐらいでは、水やお茶でもよいが、長時間や激しい運動の場合は水と一緒に塩分補給も必要になる。
体調管理に気をつける
寝不足や疲れているときは熱中症になりやすいので、ゆっくり休んで無理をしない。
余談になるが、普段からイオン飲料を1日1リットル以上も飲むお子さんがいる。ジュースは甘さを求める習慣を作り、肥満や虫歯の原因になり、逆に水中毒を起こすこともある。安易に甘い飲み物をお子さんに与えないということも大切。
あとクーラーをどう調節したらよいかとよく聞かれる。
目安は室温28度湿度60%以下だが、私はいつもお子さんに直接風があたらなければ、お母さんが快適であればいいよとお話している。
Posted by さかざきひろみ at 21時10分 トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
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