2019年08月06日(火)
いつから? [漢方薬]
ある日の外来、熱中症予防に五苓散を処方したときのママとの会話。
私:「五苓散って、他にも色々効くねん。
急性胃腸炎にもいいし、雨降り前の頭痛、乗り物酔い、飛行機の離着陸時の耳痛なんかも効くの。実は二日酔い予防にも...」
ママ:「えーすごい、知らんかった。そんな薬、いつからあったんですか?」
私:「1800年前から」
ママ「………….」
私が冗談をいっているようにみえるけど、これは本当のこと。
漢方薬のバイブルである、傷寒論、金匱要略は、1800年前に中国の後漢の時代に作られた。
日本はこのころ弥生時代。
この時代にできた薬は他には、葛根湯、麻黄湯、小建中湯、甘麦大棗湯など色々たくさん。
1800年前の人の知恵で、作られた薬が今でも飲まれているのはほんとにすごい。
ちなみに、補中益気湯は宋の時代、西暦1200年ごろ、800年前。
抑肝散は明の時代、西暦1500年ごろ、500年前ぐらい。
あと、小柴胡湯は1800年前だけど、小柴胡湯加桔梗石膏は、江戸時代に日本で作られた。
江戸時代に、日本人の知恵で、日本人向けに色々作られているのも多い。
古典は苦手なのだけど、こうやって漢方薬の歴史を考えると色々知りたくなってくる。
ちゃんと勉強しなくては。
Posted by さかざきひろみ at 18時40分 トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
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