2014年02月27日(木)
思春期の生理痛 [漢方薬]
これがメインでクリニックに来られる方は少ない。
たいてい、風邪かなにかで来院されたおりに、最後にお母さんから
「この子、生理痛がひどくて、いつも市販の痛みどめを飲んでいるのですが、どこか婦人科とかにかかったほうがいいですか?」とよく聞かれる。
そんな時、私でも、よければどうぞどうぞ、なのだ
実際、小学校高学年から中学生でも生理痛を訴えるお子さんが多い。
鎮痛剤でましになるらしいけど、そうなると、今後何十年も毎月鎮痛剤を飲まないといけない(もちろん体質が変わるということもあるが)
こんな時、ぜひ、漢方薬試してみませんか?とお母さんと本人にお話する。
漢方ってまずいからという話にもなるが、体にあう漢方薬は美味しいよ、錠剤やカプセルもあるよ、保険もちゃんときくよ。なんて話になる。
しかも、飲み続けないと効かないということもなく、体にあうものはスパっと効く。(もちろん、とても症状がひどい場合は何か器質的な疾患があってはいけないので、同時に婦人科受診もすすめる場合もある。)
本人の体質によって、お薬は変わるけど
桂枝茯苓丸、当帰芍薬散、当帰建中湯、思春期の女の子は、大抵このどれかが効くことが多い。
桂枝茯苓丸を飲んでる女の子が一番多いかなあ。これはシナモンの香り。
また安中散という胃薬がとてもよく効いたお子さんもいた。
安中散は胃薬なのだけど、胃痛だろうが生理痛だろうが、腹痛一般によく効く。
安中散の口訣には、「やせ型で冷え症の、甘み好きには、安中散」というのがある。実際、とっても細くて冷え症の女の子にこのお薬がよく効いて、冷え症も生理痛も胃腸が弱いのもぜーんぶ治ってしまった。
しかも、カプセルでとても飲みやすい。
芍薬甘草湯はこむら返りの薬で有名だが、これは筋肉の痛み全般に有効。子宮も筋肉からできているので、生理痛に効いて、痛い時だけ飲んでいるお子さんもいる。私はお腹をこわしてしぶり腹のときにこれがかかせない。めっちゃ良く効く。腸管も筋肉だものね。
漢方薬は他にも女性に優しいお薬がいっぱい。
漢方薬は女性の味方なのだ。
ただ、大人の女性の場合は、お子さんのようには簡単にいかないことも多くて、なかなか難しい。
Posted by さかざきひろみ at 19時09分 トラックバック ( 0 ) コメント ( 4 )
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コメント
あいなママさんへ。
ほんとによかった。
西洋薬でどうしようもない時こそ漢方薬の出番があると思います。私も嬉しいです!
2014年の思春期の生理痛からヒントを得て、体重22キロで生理があっている高校生の娘が一年間毎月吐き気が強くて出血も多いため入院になっていました。しかし、ホルモン治療だけではなかなか吐き気がとまらず方法はもうないといわれていましたが、先生のブログにたまたま目がいき安中散を試したところホントに胃痛も生理痛も治って元気でもちろん入院もしないで元気に過ごせました。本当に心から感謝しています。
味をあてるとは、すごいですね。
実は、処方は限られるのですが、カプセルや錠剤もありますよ。そして、なんと成長痛にも漢方薬があったりします。
漢方薬は痛みだけをおさえるのではなく、本人の体質を改善しながら治療していきます。しかも、2000年も前からある薬というのがすごいですね。もちろん西洋薬が必要な場合もあるので、この二つを組み合わせてそのお子さんにとって最適な診療をするのが私の理想です。
漢方シリーズですね!
旅行とかに行く時、すごい量になってしまいますが、私もたまごも漢方大好きです。この前袋を見せずに飲ませて味を当てるゲームしてみました(笑)あの口に入ったときのシュワっと感が好きみたいです。カプセルもあるなんて・・
私の周りにも熱、痛み=解熱剤という考えの人もいるけれど子供の頃から手放せないのもどうかなと個人的に思いました。成長痛で痛がる子供にも鎮痛剤を・・という話を聞いて”気休めでシップとかにしてみたら?”と言ってみたのですが、まぁ、個人個人、いろいろ意見はありますね。
この前私の持ってた扁桃腺の漢方をみて、こんなんもっとったん?と言われちゃいました。
近いうちにお邪魔します〜〜