2019年11月29日(金)
ありがとう
11/26の夕方、母と妹、娘と孫っぴ。
可愛い可愛いと皆であやしていた時、病院から電話。
「心停止です」
ほんとに、眠るように静かに父は旅立っていった。
88才だった。
たくさんのお花に囲まれて、とても綺麗な父だった。
遺影の写真は父の86才のお誕生日のときのもの。
ほんとにいい表情でほほ笑んでいる。
医師としての父の姿、仕事熱心で、TUR(経尿道的前立腺肥大切除術)の権威だった。
家族としての父は、優しくいつも温和だった。
娘の面倒もとてもよく見てくれたなあ。
仕事から帰るといつも父の膝に乗って遊んでいた。
娘の結婚式に出席できてほんとに嬉しそうやった。
85才まで医師として現役で仕事をしていた。
その後、認知症をわずらって、父も不本意だったに違いない。しかしそのおかげで、父と一緒に過ごす時間がとても増えた。
病院を抜け出して行ったカフェ。ケーキ美味しかったね。
施設での七夕まつり、流しそうめん、夏祭り。
美味しい、美味しいといった父の顔。
もうあまり笑うことがなくなったのだが、そんな父を必死になって、笑かした。たまに笑ってくれるととても嬉しかったなあ。
涼しくなったら、お家に帰ろうねといった私の言葉を聞いて、とても楽しみにしていた。
その矢先に誤嚥性肺炎。
そして、飲むこと、食べることを全くやめてしまった。
それから2ヵ月と10日も、とても辛かったに違いない。
だけど、もしかしてこれは、母や私達にゆっくりお別れを言いたかったのかな。母は、毎日毎日、朝から夕方遅くまで病院で父と一緒に過ごしていた。父と母の絆の深さ、愛情の深さを改めて実感した。
とても痩せてしまったけど、お見舞いにいくと、ぎゅーっと私の手を握って、なかなかはなしてくれない。
私のことはわかっていたのだろうか?
だけど、その力強さと手のぬくもりは今も覚えている。
ほんとにいっぱいありがとう。
たくさんたくさん頑張ったね。
ゆっくりゆっくり休んでね。
孫っぴは、お通夜もお葬式も参列。
やっと、大じじに会えたね。彼は、全く泣くこともなく大人しくお経を聞いていた。そして最後は、ちゃんとおおじじにお花を上げたね。ほんとにおりこうさん。
お通夜にはスタッフも参列してくれた。
実は、お葬式の日は、ワクチン予約がすでに76人も入っていた。キャンセルは不可能と思い、式だけ出席して午後から外来をするつもりだった。
しかし、スタッフが
「先生、それは絶対だめです。何とかします」
彼女たちは、ほんとに凄い。
なんと全員と連絡がとれて予約変更をしてくれた。
いっぱいいっぱいありがとう。そして、快く予約を変更してくれた皆さまにもたくさん感謝したい。
今日の夕日はとっても澄んでいた。
空から父が見てるのかな。まだお家にいるよね。
いつも父が私達のことを見守ってくれていると信じている。
前を向いて、父のように精一杯頑張って歩いて行こう。
Posted by さかざきひろみ at 15時58分 トラックバック ( 0 ) コメント ( 2 )
トラックバック
トラックバックURL
http://www.sakazakidsblog.com/tb.php?ID=2389
コメント
ありがとうございます。
母は今は元気にしていますが、これからかもしれません。
父はいつも母のことを気にかけていましたので、少しでも私が支えになればと思っています。
先生。突然の事で驚きました。言葉が見つかりません。
お母様は大丈夫でしょうか?
お優しそうなお父様でしたね、85歳まで現役で頑張っていらしたのですね、ご立派です。
先生お寂しいでしょうけど元気を出してくださいね。
フクハラの事をコメントした後で・・すみません。先生が大変な時にショックでした。
お孫ちゃまも一緒にお見送り出来て良かったですね。