2011年11月03日(木)
愛子さままで.. [診療]
マイコプラズマが例年に比べてとても流行っている。
ニュースを見ていたら、愛子さままで肺炎で入院されたとのこと。
やっぱりマイコかしら?
今年のはどうも薬の効きが悪い。
たいてい、クラリスやジスロマックなどのマクロライド系を使うと早くよくなるのに、効かない場合が多い。
そんな時、下記の情報で納得。
国立感染症研究所の情報によるとマクロライド耐性のマイコプラズマがなんと89.5%まで増加しているとのことだ。(10/25IDSC病原体情報)
効果が期待できるのはミノマイシンだが、8才未満のお子さんでは歯が黄色くなる副作用があるので小さいお子さんには注意が必要で、安易には使えない。
また、内科領域ではニューキノロン系の抗生剤を使う場合もあるが、これもお子さんでは使いにくい。
いままでは効いていた抗生剤が効かない。
とても困ったことだが、どんな強力な薬ができても、必ず耐性ができる。
これを、防ぐためには普段からむやみに抗生剤を使い過ぎないことだろう。
とにかく長引く咳や夜になると熱があがるような症状が続くときは注意が必要。
最後にマイコプラズマ感染症について簡単にまとめておきますね。
マイコプラズマとは?
ウイルスと細菌の中間の性質と大きさを持つ病原体で、肺炎、気管支炎などおこすが上気道炎症状のみのお子さんもいる
感染経路 咳・痰などの飛沫感染
潜伏期間 2〜3週間
症状
長く続くひどい咳(はじめ乾燥した咳→痰がらみの湿ったしつこい咳)
発熱
大きいお子さんでは熱もなく元気で、咳だけが続いていることも多い。乳幼児はかかっても肺炎にならずにカゼで終わることが多く、 年長児の方が肺炎になりやすい
診断
レントゲン撮影で特徴的な肺炎像があり、上記のような症状があれば推測できる。
確定診断としては、一般的には血清中のマイコプラズマに対する抗体の有意な上昇や異常高値を検出する方法があるが、この抗体は病気の初期には低く1〜2週間後から上昇してくるので、早期診断には役に立たない。
迅速診断できる方法(イムノカード・マイコプラズマ抗体)もあるが、これも発病後1週間ぐらいしないと陽性にならないし、反応の発色にバラツキがあり偽陽性が多いので特異度が低い
治療
以前はマクロライド系が第一選択であったが、今年のは耐性が多い。しかしだからといって、軽症例にミノマイシンやオゼックスなどのニューキノロン系を安易に使ってしまうと、さらに多剤耐性のマイコプラズマになる可能性があるので注意が必要。
実際、自然治癒例もあるのでお薬は慎重に選びたい。
Posted by さかざきひろみ at 13時33分 トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
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