2009年03月22日(日)
どれみ先生の花粉症講座♪♪ [漢方薬]
先週の外来状況は、まだまだB型インフルエンザがなくならない。溶連菌感染症や水痘もとっも多い。
それと、なんといっても花粉症や喘息、湿疹などアレルギー疾患の方が増えている。
花粉症で私が見るのは、お子さんとお母さんぐらいだけど、こんなに花粉症の方が多いのかと、びっくりしてしまう。
お子さんの花粉症は、鼻水、くしゃみ、眼がかゆいなどの一般の症状だけど、ママたちのはさらに色々な症状がある人が多い。めまい、頭痛、のどの痛み、倦怠感などほんまに大変そうだ。普通の抗アレルギー剤だけでは、どうも治らない。昨年度小青竜湯で良く効いた人も、今年は花粉の飛散量が多いせいか、昨年ほどのキレ味はない。
そこで、どれみ先生の出番だ。
どれみ先生がスギ花粉症について書いた文章がとってもわかりやすく、ブログにアップしてもよいという許可を得たので是非ご覧下さい。
第23回「いま、なぜ漢方薬なのか」−スギ花粉症の話−
どれみ耳鼻咽喉科院長 今中政支
今年の関西地方は近年稀に見るスギ花粉の大量飛散で、国民の5人に1人と言われるスギ花粉症患者を大いに苦しめました。そこで今回はスギ花粉症について質疑応答形式でお伝えしたいと思います。花粉症には5月〜初夏のイネ科(カモガヤなど)や秋のキク科(ブタクサなど)によるものもありますが、今回は春の花粉症(スギ、ヒノキ)についてお話します。
質問1:長く飲まないと聞かない漢方薬でしょ?私の鼻水ジュルジュルを今すぐ止める事ができるのですか?
回答1:私がよく処方する虎龍湯を服用して下さい。10分以内に鼻水も鼻づまりも楽になります。漢方薬は元来、急性感染症に対応するために考案されたものであり、驚くべき即効性を持っています。第2世代の抗ヒスタミン薬でも効果を得るのに30分以上かかりますから、麻黄剤(生薬の麻黄を含む)の即効性は相当なものです。花粉症シーズン前から予防的に服用する必要もありません。症状が出て来てからで十分間に合います。
質問2:よく効くとお伺いすると眠気が心配です。漢方薬は眠気がありませんか?
回答2:眠気は全くありません。麻黄剤にはコーヒーを飲んだときのような覚醒作用があり、体も元気になります。かといって、不眠症になることもありません(笑)。
質問3:友人が「花粉症シーズン前に注射をうつと楽だ」と言っています。大丈夫でしょうか?
回答3:徐放型ステロイド製剤を筋肉に注射する方法ですね。安易に使用することは大変危険です。自身の副腎機能低下は避けられず、感染症に罹りやすくなったり、骨の生成障害が懸念されます。既存の胃潰瘍や糖尿病が悪化することは言うまでもありません。全身的副作用に注意し、投与前後の副腎皮質ホルモンの検査を怠るべきではありません。「鼻アレルギー治療ガイドライン」には満月様顔貌、皮膚障害、月経異常などが時に起こるので望ましくない治療法だと糾弾されています。西洋薬による薬物治療で効果が不十分であったため、あるいは眠気にお困りだったため、この治療法に走られたのだと思います。炎症制御に優れた漢方薬を服用することによって、ステロイド薬に頼る必要はなくなります。
質問4:薬局で漢方薬の小青竜湯を勧められて購入しました。あまり効きません。どうしてですか?
回答4:小青竜湯はうすい鼻水が出るタイプの感冒に有用で、ダニやハウスダストに対する通年性アレルギー性鼻炎の臨床治験で優れた成績を示したお薬です。しかし、2007年にスギ花粉症に対する小青竜湯の治療成績を検討したところ、その有効率は45%でした。これは花粉症が風邪(ふうじゃ)と熱邪の両面の性質を持つからです。炎症を生じて、発赤した鼻粘膜や眼球結膜を清熱する方剤が必要となります。麻黄と石膏が配合された五虎湯を使用することで治療成績は有効率87%と飛躍的に向上しました。五虎湯と小青竜湯の同時併用、これが私の命名した虎龍湯の正体です。錠剤での服用も可能です。咳が出るような激しい花粉症状にも対応出来ます。他には越婢加朮湯、五虎湯合川 茶調散など清熱に配慮した方剤を勧めています。一方、元来冷え症で、麻黄附子細辛湯など体を温める性質のお薬がよく効く方もいらっしゃいます。
質問5:胃腸が大変弱いのです。虎龍湯を飲んでも大丈夫でしょうか?
回答5:虎龍湯は強力な麻黄剤であり、残念ながらお勧めすることはできません。麻黄剤は胃腸の弱い方や狭心症などの心疾患を有する方と尿閉が起こりやすい方には不向きなのです。胃もたれタイプの方でしたら、六君子湯合麻黄附子細辛湯がお勧めです。これに眠気の心配の少ないタリオンやアレグラといった第2世代の抗ヒスタミン薬を支障(口渇など)のない限り併用して頂いています。よく口内炎ができるタイプの方は清熱作用のある黄連が配合され鼻閉にも効果のある黄連湯がお勧めです。
質問6:冷え症体質です。虎龍湯を飲んでも大丈夫でしょうか?
回答6:体全体は冷え症でも、局所が熱証の場合は少なくありません。速やかに症状を抑えるためには虎龍湯などの麻黄剤が有用です。しかし、次年度からは冬季に漢方薬によって冷え症対策をすることによって花粉症症状の軽減や発現の予防が可能です。
質問7:漢方薬って、値段が高価ではありませんか?
回答7:当院では、保険適応のエキス製剤を用いています。例えば虎龍湯の一日薬価は薬200円程度で、3割負担のかたですと、約60円となります。一ヶ月服用しても1800円ですね。決して高価なものではありません。高価に優れ、副作用も少なく、QOLの面から考えて良い治療薬だと考えています。
質問8:現在、妊娠6ヶ月です。花粉症で大変苦しんでいます。助けてください。
回答8:西洋薬として頻用される抗ヒスタミン薬には催奇形性が報告されており、妊娠中の使用は避けたいものです。その点、漢方薬は安心です。しかし、胎児の臓器形成時期である15週まではなるべく全ての内服薬を避けたいものです。ただし、安胎薬として知られる当帰芍薬散は妊娠中のどの時期にも安心して飲める漢方薬であり、鼻粘膜の水腫れを軽減する作用があるため、お勧めしています。
質問9:花粉症時期は顔まで痒くて仕方ありません。どうにかできませんか?
回答9:清熱作用のある漢方薬が適しています。特にニキビに対して適応のある清上防風湯が大変よく効きます。また、目玉を取り出して一度洗いたいような衝動に駆られるほどの眼症状には黄連解毒湯が有効です。
質問10:こんなに素晴らしい漢方薬での花粉症治療の成果をどうしてインターネットで公開しないのですか?
回答10:この時期、ただでさえどの耳鼻咽喉科外来も大変混みます。花粉症の炎症を速やかに制御し、副作用の心配がない当院の漢方薬による治療の優秀さは他の追随を許さないものと思っています。たしかに好評を得ている手応えが大いにあります。しかし、これ以上外来が混み合うのもどうかと逃げ腰になってしまうのです(笑)。夏場は結構暇なのですが、春は大忙しです。今日も近所の「ほぐし堂」に足繁く通い、腕・肩・腰のマッサージを受けている私なのでした。しかも内田さんの足つぼマッサージにもはまっています。
Posted by さかざきひろみ at 17時00分 トラックバック ( 0 ) コメント ( 4 )
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コメント
「コンコンくしゃん」とは、またなんて可愛い歌なのでしょう。歌詞をネットで調べて口ずさんでたら、娘に不審がられました。
実は私はとっても早起きで朝が一番元気なのです。夜は21時過ぎると非常に眠くなるので、パソコンの画面を見ることは不可能になります(*¨) ....。
早朝にすぐお返事をいただいて感激です!!!
心配してネットでも調べましたがさかざき先生の言葉が一番明確で的確で愛情があって安心できます♪
ありがとうございました
「コンコンくしゃん」という歌があるのです^^
娘の好きなシマジロウにマスクをつけ、私もマスクをつけて「ゾウさんがぁ〜マスクした〜♪」という歌詞の次に「〇ちゃんが〜♪」と名前をいって歌ってあげると急いでつけてくれました。でも歌が終わるととってしまうのでしばらく特訓が必要です(^_^;)
突発疹も高い熱が3日も続くので、機嫌よくてもお母さんたちは、心配ですよね。
まずは、突発疹と帯状疱疹は無関係です。
帯状疱疹は水痘のように空気感染はしないけれど、湿疹の水ぶくれの中にはウイルスがいて、水痘にかかったことのない人が水疱に接触したりすると水痘になってしまうことがあります。
しかし、娘さんはワクチンをしているので、感染しない確率も高く、また感染していてもとても軽症である可能性が高いです。万が一、発症するとしたら、接触して2週間後、4/5あたりでしょうか。
PS:歌いながらマスクとは、ほんとに子供って可愛いですね。ちなみに何の歌かしら?
先日はお世話になりました!
先生の言われたとおり娘は突発性発疹でした。その日の夜から機嫌もとても悪くなりましたが、先生に聞いていたので落ち着いて対処することができました。
ありがとうございました
ところで娘が発病したのが13日(金)で私は22日(日)から帯状疱疹になっているのですが、娘から移ったのか、それとも突発は私が原因だったのでしょうか?
無関係ならば予防接種はしていてもまだ水疱瘡になっていない娘には移らないように注意が必要ですよね(^_^;)?
いきなり難しい質問責めですみません。。。
先生にいただいたマスク!今日歌を歌いながら初めて自分でつけてくれました。
どれみ先生の漢方薬も是非夫に飲ませてみたいです!
