2008年10月16日(木)
母娘で五苓散 [漢方薬]
それは、連休明けの朝のこと。
私は物凄い吐き気でめざめた゚.+:。クラ(@O@)クラ゚.+:。 起き上がるとさらに、それはひどくなり、めまいも伴う。これこそ水毒の状態だ。五苓散が効くはず。
しかし、薬箱にない....
何でやネンと思いつつ、必死に探したら、バッグのなかに緊急用に持ってた一包だけあった。しかし、吐き気がひどく飲めそうもない。
この時こそ、大田黒先生の言う冷服がよいはず。
私は一包を少量のお湯で溶いて、電子レンジでチン。
そして氷を浮かべて冷たくした。
スプーンですくって1杯ゆっくり飲む。
なんだか、美味しく治りそうな感じだ。
大田黒先生が、五苓散の冷服は、咽を通過する数秒の間に吐き気が消失することがあると言われていたのがわかる気がした。
とりあえず、ゆっくり飲んで、すこし吐き気がましになり、なんとか百合のお弁当は作り、朝の身支度をすることができた。パパの分はさすがに無理だった。
ごめん...。
まだ、電車に乗れそうにもなかったので、パパに車でクリニックまで送ってもらった。途中、後部席に寝ていた私は、突然嘔吐した。五苓散は、悪い物が胃に残っていたら、それを全部吐く事ができる。ほんとに気持ちよいぐらいの勢いでもどした。まさに悪霊退散という感じだった
クリニックについて、もう一服五苓散と、胃痛もあったので芍薬甘草湯を飲んで、皆が来るまで少し寝て、連休明けの外来を乗り切ることができた。
朝起きたときは、とても外来なんて無理な状態だったのに、すごい回復力に自分でもびっくりした。
仕事が終わったあと、自分を褒めてあげたくなってしまった。
そして、今日、百合が朝すごい吐き気と頭痛がするといって起きてきた。
きっと私のおなかのかぜがうつったに違いない。
まさに五苓散の出番だ。
同じように冷服した。スプーンでひとさじ。
「飲める?」「うん。」
ひとさじずつ、ゆっくり飲ませるのは結構大変な作業だ。
その後私は仕事に行って、昼にもどってみたら、百合は元気になっていた。なんでも五苓散を飲んだ後、たくさん嘔吐してすっきりしたそうだ。点滴なんて全く必要ない。すごい快復力だ。西洋薬のナウゼリンやプリンペランはここまで早く効かない。点滴するよりも、早いかもしれない。おかげで、夕方私はダンスに行くこともできた。
五苓散は、体の水分調節ができなくなった状態(水毒)を即座に完全してくれる薬だ。嘔吐下痢症の他にも、めまい、頭痛、乗り物酔い、つわりなんかにもよく効く。
粉薬が苦手でも、お湯でとかして冷服なら飲めそうだ。もし味が苦手なら錠剤もある。
水毒について、大田黒先生がわかりやすくHPに書かれていたので、続きにあるので是非読んでみてね。
あなたがお悩みの症状は「水毒」(すいどく)が原因ではありませんか?
からだを構成する成分で最も多くを占める水分の量や循環状態の乱れによって起こるからだの変調を「水毒」(すいどく)といいます。西洋医学にはない漢方特有の考え方です。
西洋医学的には「浮腫」「脱水」ということで、利尿剤や強心剤を用いるか、輸液(点滴)を行うことしか出来ません。症状に対しては、対症的な薬剤が処方されます。不定の症状の場合には抗精神薬が処方されることになります。
ところが、「水毒」を即座に、それも、数秒から数分の間に改善してくれる漢方薬があるのです。
水毒により起こる症状とは?
動悸、めまい、立ちくらみ、車酔い、耳鳴り、頭痛、吐き気、嘔吐、むくみ、こわばり、水溶性の鼻水や喀痰、唾液分泌異常、咽喉の渇き、尿量の異常(多い、少ない)、下痢、便秘、全身または一部の腫れ(関節を含む)、胸水、腹水、心のう水、だるさ、高血圧、低血圧、喘息発作、生理障害など多くの症状が水毒が原因のことがあります。
水毒の見つけ方は?
水毒におちいると、元気がなくなり、ぐったりするだけでなく、特徴的な所見が顔に現れます。
まず、眼の輝きがなくなります。唇の色が悪くなり、カサカサに渇いてきます。顔全体が元気な時とちがって、むくんだように大きく感じます。
この3つがポイントです。あなたは大丈夫ですか?
水毒の漢方治療
まず、水毒状態の3つの症状を取り去ります。眼に輝きを取り戻し、唇を生き生きさせ、顔をひきしまった状態に戻すことから始めます。すぐに効果が出てきます。
そのあとで、患者さんの全身状態を見極めて漢方処方を行います。つらい水毒状態から脱しているので、他の漢方薬もうまく効いてくれるのです。
代表的な処方は「五苓散」(ごれいさん)です。水に溶かしてゆっくりと服用するのがコツです。咽喉もとで効いてくれるので、含んでいるだけでも効果が現れます。他にも、「五苓散」(ごれいさん)と他の漢方処方とを組み合わせたものや、多くの水毒に効く処方が存在します。そのうちで、主なものを並べてみます。
胃苓湯(いれいとう)、インチン五苓散(いんちんごれいさん)、防己黄ギ湯(ぼういおうぎとう)、猪苓湯(ちょれいとう)、呉シュユ湯(ごしゅゆとう)、木防己湯(もくぼういとう)、二陳湯(にちんとう)、苓甘姜味辛夏仁湯(りょうかんきょうみしんげにんとう)、半夏白ジュツ天麻湯(はんげはくじゅつてんまとう)、苓桂ジュツ甘湯(りょうけいじゅつかんとう)、当帰四逆加五シュユ生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)
治療例その1 嘔吐下痢症
嘔吐と下痢でぐったりとした乳幼児。水毒の特徴が揃っています。西洋医学的には点滴に頼るしかありません。
水に溶かした五苓散をスプーンでゆっくりと与えます。魔法の薬と表現出来る速さで、状態が改善してきます。顔色も良くなり、眼に輝きが戻ってきます。診察前には、ぐったりして全く動こうとしなかったのが、わずか数分で動き回るようになります。そのあと、同じようにゆっくりと水分をとるようにすればいいのです。
治療例その2 強いめまい
若い女性やお年寄りによくある症状です。めまいやふらつきがあり、立ち上がれないとか、立ち上がろうと思ったら倒れてしまうことがあります。一般には「脳貧血」といわれています。他に「起立性調節障害」とか、「起立性低血圧症」ともいいます。
この水毒症状は、ひどくなると、あたかも脳梗塞でも起こしたのではと心配になったり、認知症と間違えてしまいそうな状態になります。しかし、「水毒」による場合も多いのです。そんな時には漢方薬がよく効きます。水毒が改善したら、再度「水毒」におちいらないように、からだ全体の調和をとるための漢方薬を服用していただきます。もちろん、場合によっては、CTやMRI,脳血管造影などの精密検査が必要な場合もありますが、ほとんどは「水毒」を改善するだけで、元気な状態を取り戻すことができます。
症例その3 インフルエンザなどで高熱の場合
風邪やインフルエンザなどに罹ると、高熱を出して守ろうとするのが普通です。熱は病気を乗り越えるのに必要な武器なのです。熱を出すと同時に、免疫細胞が送り出されて、ウイルスや細菌と闘うのです。病原体が強ければ強いほど、乗り越えるための高熱が必要なのだということを理解してください。
ところが、自分を守るために出した熱のために、自分のからだの調整力を失って、水毒状態におちいってしまうことも多いのです。水毒の3つの症状が揃うと、本人もつらいし、介護をする方も不安が高まります。
そんな場合に、まず、水毒を改善させる漢方薬を用います。数分後には、明るい顔つきが戻ってきます。しかし、高熱は続いています。高熱のためにではなく水毒状態になってしまったのが、ぐったりした原因なのです。病気を乗り越えるのに自分の免疫力で乗り越えることです。この際の漢方薬はウイルスや細菌の増殖を抑えるだけでなく、汗をかかせて、少しは熱を下げてくれます。さらに免疫力を上げて病気と闘うための援護をしてくれるのです。ひどくなってしまってからでは、闘って、免疫力で乗り越えるのには2〜3日はかかります。風邪をひいたかなと思ったらすぐに服用したら、それだけで治ってしまうというのも、風邪の漢方薬のありがたい特徴です。
他の病気に水毒が伴っている場合に、水毒の改善を行わなければ、他の薬も、十分に効いてくれません。ところが、水毒を改善してからは、他の薬剤もしっかり効いてくれるのです。
漢方特有の「水毒」についてまとめてみました。ひょっとしたら「水毒」かも・・・と思われたら、ぜひ、漢方専門医を受診してみてください
Posted by さかざきひろみ at 19時40分 トラックバック ( 0 ) コメント ( 2 )
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コメント
本当に漢方薬って即効性もあって結構すごいのです。昨年まで、漢方薬についてあまり知らなかったなんて後悔してます。
味が特殊なので、お子さんは飲めないと思いきや、美味しいと言って飲めるお子さんも多いのでびっくりしてます。
お母さんにご心配なことがあれば、私でよければいつでもご相談下さいね。
りょうちゃんは強くなって、滅多にお風邪を引かなくなったものね。
漢方ってすごいですね(*_*
お元気になられて何よりです♪♪
大田黒先生のHPも拝見しました!
勉強になります。
私も気になることがあり・・大阪市内で
通えるところがあればいいなあと思っています。
りょうがお世話になる時に、相談に乗ってください。
よろしくお願いいたします。