2023年11月11日(土)
ポップコーンも危険
日本小児科学会雑誌の「傷害速報」。
「ポップコーンでの窒息」の事故について。
1歳9か月の女の子が、大きめのカップに入ったポップコーンを、母親が押すショッピングカートに乗りながら食べていた。
底に残っていたポップコーンを食べようとして、容器を傾け一気に流し込んだ。そこに未破裂のポップコーンが入っていて、それがその女の子の気管支まで入ってしまった。
女の子は強くむせて、そばにいたママがが背部を叩打し、未破裂コーンを数個吐き出したけど、次第に顔色が悪化し、意識がなくなった。
通りがかった人が心肺蘇生を開始し、救急車で病院へ搬送。
来院時、とても危険な状態にあり、気管チューブによって呼吸が補助された。
しかし、右の胸の動きが悪く、検査の結果、右の気管支に未破裂コーンが詰まり、これが右肺の呼吸を妨げていることが判明した。
すぐに、気管支鏡というカメラで摘出し、その後呼吸状態は安定して、2週間あまりで無事回復している。
回復されてほんとによかった。
小児科学会では、「4歳未満の子どもにはポップコーンを与えないこと」を推奨。
大人でもカップ等を傾けると異物を誤えんすることがあるため、4歳以上のお子さんでも、窒息事故の可能性はある。
少なくとも未破裂コーンは取り除いておくべきかと思う。
アメリカでは、ポップコーンは子どもにおける窒息のリスクが高い食品として挙げられているが、日本ではまだまだ認知度が低い。
他にもアメリカでは、ホットドッグ、キャンディ、ブドウ、ピーナッツ、パンなど10種類の食材を食品窒息の原因として挙げている。
子どもがつらい思いをしなくて済むよう、私たち大人が常に注意する必要があると思う。
危険なものを食べさせないことが一番だが、万が一、誤嚥から窒息にいたったときの応急処置も知っておいた方がよい。
消費者庁からわかりやすい動画が公開されている。
【消費者安全調査委員会】窒息事故から子どもを守る!
そういえば、外来の待合室であめちゃんを食べていた2歳の男の子がのどにつめて真っ青になったことがあった。
腹部突き上げ法(ハイムリッヒ法)ですぐにもとにもどったけど、あめちゃんは、とっても危険。
Posted by さかざきひろみ at 18時55分 トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
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