さかざKIDSブログ

2024年12月22日(日)

アレルギー発症予防を極める

11月に開催された、日本小児アレルギー学会。
なんと、1月下旬までオンデマンド配信される。
シンポジウムはすべて「○○を極める」という題名。
先日聞いたのは、「アレルギー発症予防を極める」

T.ビタミンDによるアレルギー発症予防
 ビタミンDを添加すると、アレルギーをおこすIL13の産生が半分
アレルギーを予防するIL10は倍に増える。
 秋冬生まれや高緯度の地域のお子さんに食物アレルギーが多いのは、紫外線の関係があるのかも。
実は、血清ビタミンDが低いほど食物アレルゲン感作が多い。
また、妊娠27週から出産、出産直後から生後6ヵ月までビタミンDを投与で吸入抗原の感作を予防できた。
 ビタミンD投与で生後6ヵ月時点の卵白感作は1/2に、
1歳のときの食物アレルギー発症は1/3に低下した。
 フィンランドや欧米はビタミンDの投与が推奨されている。
もともと、日本人の女性のビタミンDはとても低いため、妊娠中から投与がよいかも。さらに完全母乳児はビタミンDを生後6ヵ月までだけでなく1歳すぎまででもよいかもと言われている。

U.食物アレルギー発症予防:「早めに食べる」だけでは不十分
@卵アレルギーについて
すべての児は生後5−6ヵ月から鶏卵摂取を開始。
アトピー性皮膚炎の児に対しては、湿疹を積極的に治療して、生後6ヵ月から微量の加熱卵の摂取を開始。
乳児期から湿疹の期間が長い、または中等症以上の湿疹のハイリスク児は、血液検査などスクリーニングを検討し、すでに感作されている場合もできるだけ早く食物負荷テストをして早期に摂取開始したほうがよい。
A牛乳アレルギーについて
 生後3日間は完全母乳でミルクは除去と生後1カ月以降ミルクを継続が大切。1−2日に1回10-20mlの少量でよい。離乳食で乳を開始するまでミルクを続ける。
生後直後から、いっさいミルクを飲まず完全母乳栄養で、さらに湿疹が全くない場合は、牛乳アレルギー予防のためのミルクは不要。

V.現時点でのスキンケアを含む経皮介入によるアレルギー予防法のベストは?
新生児期から高品質な保湿剤を1日2回たっぷり塗る。
生後6ヵ月にかけて皮膚バリア機能が変化していく。
保湿剤塗布は、アトピーの発症を50日も遅らせる。その方が食物に感作されにくい。
さらに湿疹の治療をできるだけ早く行うと、卵アレルギーの発症リスクをさげる。
適切にステロイドを使用してとにかくつるつるぴかぴかをキープすることが大切。

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Posted by さかざきひろみ at 18時49分   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

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