2025年03月06日(木)
増えている
百日咳が増えている。
大阪府感染症情報センターによると、2024 年 8 月(31 週)以降増加傾向。
百日咳が大流行した2018年と同じ勢いで増えている。
今後もそのレベルで増えるのだろうか??
当院で経験したのは、とにかく夜になると息が止まりそうな咳という訴え。
しかし、外来ではわりと元気にしている。
年齢も小学生から中学生で大きなお子さんたち。
たいてい、0−1歳の時期に三種混合(DPT)ワクチンは接種済なので、典型的な症状でなく診断されないケースもあるかも。
治療の第一選択薬はマクロライド系抗菌薬だが中国 でマクロライド耐性百日咳菌が検出されている。
百日咳は、新生児や乳児早期の特にワクチン未接種者で重症化しやすく、要注意。
咳がなくいきなり無呼吸なったり、脳炎の合併症があるのでとても怖い。
日本小児科学会では、5 歳時に百日咳抗体保有率が 20%台と低下していたことから、就学前の DPT の追加を推奨している。
当院でも、年長さんで、麻疹風疹ワクチン、ムンプスワクチンと一緒にDPTワクチン、不活化ポリオワクチンを接種されるかたが多い。
また、 11 歳〜12 歳で DT の代わりに DPT を接種することもできるがどちらも定期接種でないため費用がかかる。
さらに、妊婦さんにDPT接種をして、赤ちゃんに百日咳の抗体を以降して、新生児を百日咳から守る方法もある。
CDCでは、妊娠27週から36週の間 に、できればこの期間の前半の早い時期にワクチン接種することを推奨している。
RSウイルスワクチンも同じような時期に接種するとよいと言われている。
百日咳もRSウイルスも新生児が罹患するととても怖い感染症。できればワクチンで予防できるものは予防したい。
でも、まだまだ接種率はとても低い。
Posted by さかざきひろみ at 19時37分 トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
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