2024年05月28日(火)
52番 薏苡仁湯 [漢方製剤]
よくいにんとう。
慢性化した筋肉痛、関節痛のくすり。
ヨクイニンはハト麦で水いぼに使う。
水をさばいて、浮腫みをとる作用がある。
したがって、水がたまった関節に有効で、痛みをとめる。
麻黄は痛み止め
芍薬+甘草も痛み止め。
当帰は、温めて血の巡りをよくする作用。
桂皮も温める。
四肢の血流が悪く冷え症の人だけど、関節痛のあるところは熱感を持っている、そんなタイプに使用。
ちなみに、78麻杏薏甘湯は、急性期の関節痛、筋肉痛で、もともと元気で冷えのない人に使う。
Posted by さかざきひろみ at 19時33分 パーマリンク トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
2024年05月26日(日)
脳と腸
脳腸相関(のうちょうそうかん)という言葉がある。
脳と腸は互いに影響を及ぼすという意味で、
たとえば、ストレスがあると、腹痛などお腹の症状がでる。
また、便秘などの腸の調子が悪いと、心のトラブルを起こすことがある。
腸は、第2の脳ともよばれていて、たくさんの神経が集まっている。この神経は脳にもつながるので、お互いに影響しあう。
片頭痛と過敏性腸症候群は、同じ遺伝子に問題がある。
その遺伝子はセロトニンに関係している。
このセロトニンレセプターは8割が消化管にあると言われている。
この二つを併発している人も多い。
片頭痛のトリプタン製剤を飲むと過敏性腸症候群の症状も軽快する人がいるそう。
さらに、腸内ではセロトニンの原料となるトリプトファンが合成されている。これは、メラトニンの生成にも関係しているので、腸内環境の悪化は睡眠障害にもつながる。
慢性頭痛の診療ガイドラインに、頭痛に有効な漢方薬として、以下の5つがある。
㉛呉茱萸湯
82桂枝人参湯
47釣藤散
@葛根湯
P五苓散
上から3つは胃腸機能を整える作用が多い。
胃腸をよくすると、頭痛も軽快する。
お子さんでも99小建中湯を飲むと頭痛が治ったケースもある。
小建中湯もまさにお腹の薬。
また、便秘が軽快したら頭痛も良くなることが多い。
漢方薬は胃腸機能を改善する方剤が多い。
昔の人は、脳腸相関を知ったのかもしれない。
Posted by さかざきひろみ at 19時16分 パーマリンク トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
2024年05月25日(土)
外来状況 [クリニック情報]
GWあけの週は、発熱のお子さんたちは減っていたけど、今週ぐらいから少し増加傾向。
新型コロナやインフルエンザはずっとゼロ。
手足口病、溶連菌感染症、マイコプラズマ感染症、RSウイルスが少し。
あと、熱が長引くお子さんたちが多い。
4−5日ぐらい熱がでて比較的元気で治ってしまう場合と、
咳や喘鳴がひどくなる場合がある。
PCR迅速検査をしている先生に聞いてみると、パラインフルエンザ、ライノウイルスなどが検出されているとのこと。
しかし、それらはウイルスが原因なので、有効な薬はなく症状にあわせた治療となる。
そういえば、ママたちも一緒に咳がひどくなって、内科で咳喘息と診断されてたりする。
大阪市の感染症情報では、溶連菌と手足口病が多いとのこと。
4月や5月に保育所に入園したお子さんたちは、ずっと咳や鼻水が続き、週に1回ぐらい熱がでてしまう。
中耳炎も合併していることも多い。
これは、集団生活をするはじめに必ずおこってしまう。
いつもお話していることだけど、無理せず上手にこの時期を乗り切りたい。
Posted by さかざきひろみ at 20時32分 パーマリンク トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
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