2024年01月14日(日)
漢方薬も [漢方薬]
能登半島地震では、たくさんの方が被災され、多くの方が大変な避難生活をされている。
身体はもちろん心もつらい状況の方がたくさんいらっしゃるだろう。
心も身体も寒くて不安に違いない。
そんなとき、漢方薬が役に立つこともある。
今回、東洋医学会からそんな方たちへの漢方薬の活用についてメッセージがあった。
寒気、風邪のひきはじめ→@葛根湯
冷えと倦怠感→127麻黄附子細辛湯
体力低下→㊶補中益気湯または㊽十全大補湯
四肢末梢の強い冷感→㊳当帰四逆加呉茱萸生姜湯
冷えと食欲低下→㉛人参湯
鼻炎やのどのイガイガ(アレルギー症状)→R小青竜湯
イライラ→54抑肝散
不眠、不安→137加味帰脾湯
便秘→126麻子仁丸
下痢→P五苓散または㉚真武湯
私はお子さんむけに、甘麦大棗湯、小建中湯、抑肝散加陳皮半夏も加えたい。もちろん他にもたくさんある。
実際、東日本大震災で、避難所で漢方薬が活用され、体調管理に有用であったことが報告されている。
もちろん一刻も早い復旧が一番大切であるが、漢方薬も少しは活用できるということを知っていただければと思う。
Posted by さかざきひろみ at 16時52分 パーマリンク トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
2024年01月13日(土)
あと1年
子宮頸がん予防ワクチンのキャッチアップ接種が、
誕生日が1997年4月2日〜2007年4月1日(現高校1年から26歳)の方が、令和7(2025)年3月まで公費で接種できる。
長い期間だと思ってたけど、あと1年と少し。
実際には3回接種が必要なので、遅くとも今年9月に1回目を接種したい。(ぎりぎり11月でも大丈夫だけど、余裕があったほうがよい)
後回しにすると、結局接種できなかったということもある。
予定がなかなか難しい場合が多いので、初回接種をできるだけ早くしたほうがよいと思う。
キャッチアップの期間をすぎても接種できるが、1回25000円ぐらいかかってしまう。
忘れないで、接種してね。
また、15歳未満の方は、6ヵ月あけて2回接種。
今接種すると次は夏休みになるので、体調がよければぜひおすすめ。
外来では、今週はインフルエンザAが増えてきた。
先週は、家族や親戚からうつったお子さんたちばかり。
今週は、園や学校からうつってきた。今後はきっと増えるかも。
いっぽう、新型コロナはゼロ。
あとはウイルス性胃腸炎。
溶連菌やアデノは下火かな。
めずらしく今週も水痘のお子さん。
さらに、3学期がはじまったので、心の不調の相談も多かったりする。
寒いと心や身体の不調が増える。
温かいものをたべて、十分に睡眠をとってね。
お庭のお手入れも今日はめっちゃ寒かった。
ほんとは、今日からパパと東京の講演会に参加する予定だった。だけど、パパの体調不良。
先週も東京にいって、しんどかったらしい。それが長引いてなかなか回復しないとのこと。
私も仕事が色々残っていたので、よかったのかもしれない。
おかげで、1月と2月の講演の準備ができる。
ゆっくり休むことが大切。
早く元気になりますように。
Posted by さかざきひろみ at 18時15分 パーマリンク トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
2024年01月11日(木)
37番 半夏白朮天麻湯 [漢方製剤]
久しぶりに漢方製剤のお話。
1番葛根湯から説明して1年たつけど、まだ37番。
今回は、はんげびゃくじゅつてんまとう。
漢字は難しいけど、簡単に言うと虚弱な人の頭痛とめまいの薬。
12個の生薬から構成されている。
いっぱいあって、なかなか構成を覚えるのは大変。
人参+黄耆が含まれているので、補中益気湯の仲間。
補中益気湯のめまいバージョン。
また六君子湯の8つの構成生薬のうち甘草と大棗以外がすべて含まれる。
したがって、胃腸虚弱の人むき。
イメージとしては、胃腸が弱いひ人で、倦怠感があって、めまいや頭痛がある人。
一番メインの生薬は天麻。
これは、頭痛とめまいに有効。
起立性調節障害の漢方のファーストチョイスとも言われているが、粉しかなくて、飲みにくいのが少し残念。
五苓散、苓桂朮甘湯でもいまいちのときに、「苦いけど飲める?」とお話して、処方している。
他にも、京大病院婦人科の江川美保先生が、PMSD(月経前不快気分障害)で、胃腸が弱く、どんな薬も飲めなかった人で、この37番がよく効いたという話をされていた。
Posted by さかざきひろみ at 19時03分 パーマリンク トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
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