2024年01月11日(木)
37番 半夏白朮天麻湯 [漢方製剤]
久しぶりに漢方製剤のお話。
1番葛根湯から説明して1年たつけど、まだ37番。
今回は、はんげびゃくじゅつてんまとう。
漢字は難しいけど、簡単に言うと虚弱な人の頭痛とめまいの薬。
12個の生薬から構成されている。
いっぱいあって、なかなか構成を覚えるのは大変。
人参+黄耆が含まれているので、補中益気湯の仲間。
補中益気湯のめまいバージョン。
また六君子湯の8つの構成生薬のうち甘草と大棗以外がすべて含まれる。
したがって、胃腸虚弱の人むき。
イメージとしては、胃腸が弱いひ人で、倦怠感があって、めまいや頭痛がある人。
一番メインの生薬は天麻。
これは、頭痛とめまいに有効。
起立性調節障害の漢方のファーストチョイスとも言われているが、粉しかなくて、飲みにくいのが少し残念。
五苓散、苓桂朮甘湯でもいまいちのときに、「苦いけど飲める?」とお話して、処方している。
他にも、京大病院婦人科の江川美保先生が、PMSD(月経前不快気分障害)で、胃腸が弱く、どんな薬も飲めなかった人で、この37番がよく効いたという話をされていた。
Posted by さかざきひろみ at 19時03分 パーマリンク トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
2023年12月19日(火)
36番木防已湯 [漢方製剤]
もくぼういとうと読む。
木防已は、日本では防已と同じなので、この名前がついている。
小児科領域では、あまり出番がなく私もお子さんには処方したことがない。
構成生薬は4つで甘草が入っていない。
それで、循環器領域でも使いやすい。
石膏は抗炎症作用と利水作用、防已も利水作用がある。
ある有名な先生は、防已は利尿作用、石膏はβブロッカー的鎮静作用、桂皮が血管拡張作用、人参が強心薬とたとえられている。
心不全には、もちろん西洋薬が一番。
だけど、たくさん処方しているけど、いまいちなとき漢方薬の併用もよいかもしれない。
実際に、主人の患者さんで心臓疾患の方が漢方を希望されて、
「木防已湯がいいんちゃう」とアドバイスしたことがあった。
その方は、「木防已湯を飲むととてもすっきりして、効いている感じがする」と、とても喜ばれたことがある。
利尿効果を高めるときは、五苓散を併用。
強心作用+利尿作用を高めるときには、附子を配合することもあるそう。
循環器領域では、出番がありそう。
Posted by さかざきひろみ at 20時12分 パーマリンク トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
2023年12月05日(火)
35番 四逆散 [漢方製剤]
しぎゃくさんと読む。
四逆というのは、四肢厥逆(ししけつぎゃく)という文字を短くしたもの。
ストレスが強すぎて、気がめぐらずに、手足が冷えて逆に上半身が熱く逆上しているという状態。
それを治すのが四逆散。
構成生薬は4つだけ。
柴胡は抗ストレス作用。
芍薬+甘草で、緊張を緩める。
枳実は、ストレスによって動かなくなった胃腸を動かすという消化管の蠕動(ぜんどう)運動 を改善する作用。
イメージとしては、ストレスが身体の中にたまりすぎて、手汗があり手足は冷たくなっている。だけど、頭の中はかっかしてイライラしている人。
受験生とか、大人だと中間管理職の人とか。
効能効果としては、
神経質、ヒステリー、胃炎、胆嚢炎、胆石、胃酸過多、胃潰瘍、鼻カタル、気管支炎。
おなかの所見が特徴的で、竹の字型といわれている。
両側の季肋部に抵抗(胸脇苦満)があり、腹直筋が緊張している。
ストレスをうちにひめて、色々な精神症状が出る、胃痛や腹痛が強い場合に有効な、とても良い薬。だけど、味がかなりまずいのが少し残念。
そして、今週は、講演が2本。
12/7(木)は、Dr.'s Prime Academia.
12/10(日)は、蘭子ちゃんとのコラボ.
今年はこれで最後。
あとは、1月の講演の資料作成。
Posted by さかざきひろみ at 19時59分 パーマリンク トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
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